疲れ切った心
「だからごめんって。・・・・・綺麗だよウエディングドレス姿」
真っ白な純白の生地に白に近いピンクのレース。
「でしょ?世界にたった一つしかない私だけのドレスなんだから」
結夢のドレスは、舞さん、准さん、そして私の意見を混ぜ合って出来たドレス。
「山本君は?」
「まだ見てないよ。そろそろ来るはずだよ」
ってことは・・・・・
「じゃあ私はそろそろ行くね」
「え?行っちゃうの?」
「まあね」
「まだ時間あるじゃん」
「そうなんだけど・・・・・」
コンコン____
「あ、来た」
ヤバッ、もう来た。
「どうぞ~」
真っ白なスーツを着こなしている山本君と、ストライプ柄のスーツを着こなしている悠斗が入って来た。
「悠理可愛いね~。水色のドレス似合ってるよ」
悠斗が降ろすと、結夢に向かって歩き出した。
「ゆーりかわぁいい」
自分で可愛いなんて言っちゃってるし。
「親子でブルーですか」
深海の色のドレスを着ている私と、青空の色を着ている悠理。
「なんか文句でも?」
山本君に視線を移した。
「な?今は機嫌が悪いって言っただろ?」
「なんか言った?」
コソッと山本君に耳打ちをする悠斗を睨んだ。
「別に・・・・・?」
聞こえてんだよ、バーカ。