疲れ切った心


「出来たよ」



そういいながら机に作った料理を並べて行く。



「カルボナーラで良かった?」



普段パスタを食べる時はレトルトを食べていた。



でも珠理が作ったカルボナーラはレトルトじゃない。



一般家庭でもカルボナーラって作れるんだな・・・・



「いただきます」



胸の前で両手を合わせてカルボナーラを口にした。



「美味い・・・・」



見た目も綺麗で味も美味くて申し分ない。



「そ?ありがとう」



何だか最近出会った時に比べて笑顔を見る回数が増えた。



勿論竹下の方が上だけど・・・・



でも素直に嬉しかった。



他人には作り笑いだけど俺には作り笑いじゃない。



それって他人じゃないって思ってもいいんだろ?



これからもずっとこの笑顔をずっと見て居たい。



不思議とそう思った。



珠理が離れてしまうとはこの時はまだ考えもしなかった_______________
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