疲れ切った心




「用が無いなら出てってくれない?」



「用があるから来たんだろ?」



どうせたいした用事じゃないんでしょ?



「一緒に帰ろうぜ」



はあ~



心の中で深いため息をついた。



こいつは私が生徒会長であること忘れたのかよ・・・



「残念ながらこれから役員会ですので」



ガラ



「会長こんにちは」



タイミングよく副会長の松井 茉美(まつい まみ)が入ってきた。



「こんにちは」



笑顔で挨拶を返す。



もちろん生徒会メンバーは私が猫を被ってることは知らない。



「会長こんにちは」



茉美ちゃんに続いて次々に入ってくる役員たち。



「何でここに悠斗君が!?」

「おいおい、会長と大西が付き合ってんのってマジだったのかよ」



だから出てって欲しかったのに・・・



「大西君出てってくれますか?会議を始めたいので」



「あいつは?」



「わ、私!?」



大西は結夢を指した。



「残念ですが結夢は会計ですから」



「会長いいじゃないですか、悠斗君が居ても」



茉美ちゃん・・・



貴方って人は本当にお人よしだね。



「わかりました、大人しくしてて下さいよ。それと皆も会議に集中してくださいよ?」


「はーい」
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