涙の味
□はじまり□


□・□・□ Kurea □・□・□




「紅恋亜?あんた、塾に行ったら??」

「はぁ?塾とかだりぃし・・」

「・・・・・・・・はぁ。」

今日もこうやって、新聞に入ってる塾の広告を見ては
ため息をつくうちの親。

それを聞くあたしは大迷惑。


「じゃ、行ってくるね。」


中2のあたしは、成績は悪いし、先生に目えつけられてるし、
多分いいところなんて、1つもないと思う。

「気をつけてね?」

玄関まで見送ってくる親。

そういうのがウゼェんだよ・・・・

「はぁ・・・わかってるし。」



空は雲1つない青空。

周りでは、急いで仕事に行くサラリーマン。
うちの周りに水をまくおばちゃん。

小さい子が幼稚園のバスを待っている。


片桐 紅恋亜。14歳




生まれたときからこの街に住んでいて、
商店街とかのお店のおいちゃんや、おばちゃん達から
結構良くしてもらってる。



「おっ!くれあちゃん、おはよう!いってらっしゃい!」

「いってきます、」




あたしにとって、この街は大事な場所。


その街に------







塾ができた。






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