好きな人の忘れ方







「瀬高 啓太郎ですけど」

「・・・・・」

「・・・・だったって言ったが正しいのか?これ」

「・・・・」











だ、ダメだ


私イカれてる







「だから、正常だって言ってんだろうが」

「・・・・・」

「あ。口にしてねぇか」

「・・・・・」







「おい。起きたか?」

「・・・・・」

「おーい」
















「ほ、んもの・・・・?」

「まあ、本物かと言われれば本物だけど」

「・・・・・あ、んた死んだよ?」

「んな事、言われなくても知ってる」





眉を潜めて、当たり前な事言ってるけど











「な、にしてんの?」

「うーん・・・・」








首を捻りながら答えを探すしぐさは、変わらない







恐々ながらも、そーっと近寄る私に気がついて真顔でこちらを見る啓太郎の顔に傷はない





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