好きな人の忘れ方
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「何で機嫌悪い?」
「別に悪くない」
「・・・・まいったな」
「・・・・」
外は生憎の雨
雨って言っても、もう少しで電車も止まるんじゃないって位のどしゃぶり
だから、機嫌悪い
なんて、子供みたいな話じゃなくて、私が拗ねてる原因は目の前に居るコイツ
話は、昨日に遡る
久しぶりに定時に目処がたった仕事
外回りから直帰することを許可された私は、たまにはと思ってコイツの会社に向かった
別に、わざわざこんな事をする必要もないんだけど、本当、たまには。って軽い気持ちで向かった私の目に入って来たのは、見た事ないくらいに照れながら笑う彼氏
啓太郎
と、綺麗な女の人が一緒に歩いてる姿
すぐに頭に過ったのは‘浮気’