好きな人の忘れ方




まだ、早すぎる



そう思いながら、再び寝るポジションを作った




どうやら、休み前だからって遅くまで飲み明かしたツケが回ってきてる




頭がガンガンするし


何より気持ち悪い・・・・






これは、確実に・・・・・













「いい年して、二日酔いなるまで飲むなよ」













声が聞こえてぱちりと目を開いた





「・・・・・・・」





少しの間、息を凝らして、必死に考える


昨日はどした?

誰かと一緒だったか?


人を呼んだ?





いや、昨日は一人でここで飲んだ


会社から帰って、一人でテレビ見て

一人でお風呂入って、また飲んで


そろそろと思って一人でベットに入った













息を止めれる限り、潜めてみたけど気配は・・・・・・





「なにっ!?」





勢いよく起き上がったのは、足元に違和感を感じたから


ふわりというか、すーっというか


簡単に言うなら風みたいな、違うような



簡単になってないけど・・・













ぼっさぼさの髪で

着古したよれよれのシャツ


おまけに昨日の酒が抜け切ってない身体にがっらがらの声





そんな私の目の前







3年前に死んだはずの


啓太郎が居た。










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