甘い誘惑


「ねぇ…これから何するか、わかってるよね??」



声も出せず、固まることしかできない私。


肩に触れる先輩の手に、少し力がこもった。



「男の部屋に入るときは覚悟しないと」




どんどん縮まる先輩と私の距離。



ふわっと近くで香る、甘いカオリが私の鼻を掠める。



「…わっ!!」




体がふわりと宙に浮いたかと思ったら


目の前には、先輩の整った顔。


背中には固めのベッド。


…押し倒されたと気づいたときには、もう遅い。



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