最低な恋人



目が覚めると、辺りは夕日が沈みかけていて時計を見るともう7時。



昼休みから寝っぱなしだったのか、と気付き長いため息をつく。



こんなつもりじゃなかったのに。



早く帰らなくちゃ、とベッドからでる。


この時間だからもう裕司も帰っただろうな。




「やっと、目覚めたんだ。」



隣のベッドから聞き覚えのない低い声が聞こえてくる。



自分しかいないと思ってたから驚いた。



「ずーっと寝てたから授業いかなくていいのか心配だったんだけど、


あんまり幸せそうだから起こすに起こせなくてね。」




つい、



「そこは起こしてくださいよ!」


と突っ込んでしまった私は、普通の反応だと思う。



誰だろう、と思って顔を覗き込もうとすると、



突然強く腕をひかれて、




ベッドの上に倒れこんだ。



「僕のこと、知らない?」



可愛らしく顔を傾けるのは、




まるで、天使のように微笑えむうさぎ系男子だった。






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