掲示板のすみっこで
「…本当ですか?」
「まぁ、前回が睨むし、腕組むし、エラソーだしで最低だったっていうのも引っくるめてだけどな。特に…橋本だっけ?あいつ、客が店から出ていくってのに全然頭下げないなんて、こいつはとんでもねぇやつだ!!ってブチ切れそうになったけど、今はちゃんとやってるみたいだな」
会釈程度しかしてなかった挨拶。でも今はしっかりと頭を下げている
それは自信を持って断言できる
「あれは桑井さんのお陰なんだろうな」
「そ、そんな、僕なんて」
「おっと、勘違いするなよ。俺はあんたにあいつの態度を注意したんだ。忠告した相手に責任は伸しかかるもんだろ。良くなったのはあんたのお陰。現状維持、ましてや悪化なんてしてたら………」
焼け付く温度を持つ細長いそれをちらつかせる。鼻を掠める独特の臭いに咳込む
嘲笑うように、懐から出したポケット灰皿
「それはお前のせいだ」
それにグリグリ押し付けられたタバコから、悲鳴を上げるように火と紫煙が消えた
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