わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
「ううん。でもあのときは、外に出したから、大丈夫のはずだし・・・。」



「外出しは避妊じゃないよ・・・。」


 美里の言葉に、わたしは愕然とした。



「そうなの?」
 わたしの心に、どっと不安が押し寄せてきた。



「うん。前にお医者さんがそう言ってた。出す前から、精子は少しずつ出てきてるんだって・・・。」



「ど、どうしよう・・・。」



わたしの頭の中は、真っ白になった。



「まだ妊娠したかどうか分からないから、放課後、一緒に検査薬を買いに行こう。」



「うん・・・。」




うなずいたものの、わたしの心の中は不安でいっぱいだった。


中出しさえしなければ、コンドームを付けていなくても、大丈夫だと思っていた・・・。


射精する前から、精子が出ているなんて知らなかった・・・。


どうしよう・・・。


もしも妊娠していたら・・・。


< 36 / 126 >

この作品をシェア

pagetop