わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
「由衣・・・?」



「どうだった・・・?」



美里と梓がドアの向こうから話しかけてくる。


でもわたしは、とても返事ができる状態ではなかった。




妊娠している・・・。


まさか本当に妊娠しているなんて・・・。


まだ高校生なのに・・・。


まだ16歳なのに・・・。


どうしよう・・・。





わたしは泣きそうな気持ちで、トイレのドアを開けた。


梓と美里は、わたしの手に握られている検査薬を見た。



「あした土曜日だし、一緒に病院に行こう。」



美里がわたしに言った。


わたしは美里の言葉にうなずいた。



< 38 / 126 >

この作品をシェア

pagetop