わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
美里と梓と別れ、わたしは泣きそうな気持ちのまま、重い足取りで家に帰った。



「おかえりなさい。」

お母さんが声をかける。



「ただいま・・・。」

わたしは小さく返事をした。



「元気なさそうね?学校で何かあったの?」



「ううん・・・。別に・・・。」




お母さんはわたしが妊娠したなんて、思いもしないだろう・・・。


知ったら・・・、どう思うだろう・・・?





わたしは階段を上って自分の部屋に行くと、ベッドの上に腰を下ろした。


あの時ここで、晃司くんと愛し合って・・・、


できちゃったんだ・・・。



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