わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
30分ほどして、晃司くんが家にやってきた。


晃司くんは突然梓から呼び出され、一体何事だろうかという表情をしている。


これからわたしが話すことを聞いたら、もっと驚くだろうけど・・・。




「晃司、由衣からあんたに話しあるから。」


梓は晃司くんをわたしの前に座らせた。




わたしは晃司くんと向かい合ったまま、じっと座っていた。


美里と梓は、わたしたちから少しはなれたところから、心配そうにこちらを見ている。


不安で、心臓がどきどきしている。



わたしは意を決して、口を開くと、晃司くんにこう告げた。


「晃司くん、わたし・・・、できちゃったの・・・。」



「できたって・・・?」

晃司くんはきょとんとして、たずね返した。



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