わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
「由衣ちゃんは、今どこにいる?」



「うちの近所の公園。」



「今から、そっち行っていい?」



「うん。じゃあ、待ってるね。」





携帯電話が切れてから10分ほどして、晃司くんが公園にやってきた。


晃司くんの頬には殴られたようなあざができていた。




「晃司くん、どうしたの・・・?」

わたしはびっくりして、晃司くんの顔を見た。



「親父に殴られちまったよ。」

晃司くんはそう言って、えへへと笑ってみせた。

「まだ16歳の女の子を妊娠させたのは事実だし、殴られても仕方ないけどさ・・・。」



「でも晃司くんだけの責任じゃないよ・・・。わたしがあの時いいよって言ったから、こういうことになったんだし・・・。」

わたしは言った。



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