わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
わたしは靴をはき、玄関ドアを開けて外に出た。


外はまだ日の出前で暗い。


玄関の門のところでは、晃司くんが待っていた。



「荷物持つよ。重い物持ったら、体に良くないし。」

そう言って、晃司くんはわたしの分の荷物まで持ってくれた。



「じゃあ、行こうか・・・?」



「うん・・・。」




わたしは立ち去る前にもう一度、我が家を見た。


両親にも、この家にも、もうお別れ。


もしかしたら一生、帰って来られないかもしれない・・・。



こんな娘、お父さんは勘当するだろうな・・・。


お母さんはバカな娘だと言って、嘆くだろうな・・・。


本当にごめんなさい・・・。


バカな娘でごめんなさい・・・。



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