わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
「不安・・・?」

晃司くんはたずねた。



「ううん。」

わたしは首を振った。

「二人一緒だもん。」



「うん、そうだね。おれ、由衣ちゃんと赤ちゃんのこと、絶対幸せにするから・・・。」

晃司くんはわたしの手を取り、握った。



「うん。晃司くん、ありがとう・・・。」

わたしも晃司くんの手を握り返した。




バスが来る時間になった。


向こうから、ライトをつけた朝一番のバスが走って来るのが見える。


その時だった。


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