想いが届くまでの3cm

ほろ苦い苺ミルク





あっという間に
体育祭準備最終日。

この日はなんだか
不運な予感。




「あ!はーちゃん」

翔くんがそう
叫んだ先には
はーちゃんこと萩先輩と
知らない女子の先輩。

隣にいる梅は
は?って感じの顔を
していた。



「はーちゃん、
梅と付き合ってんだって?
何で言ってくんなかったんだよ?」

「ああ、ごめんごめん!
言わなくていいかなって
思ってさ?
ほら俺引っ越したし」

「………そっか」


そう呟く翔くんは
少し寂しそう。

「梅、ちょっと
話したいことあっから
今日一緒に帰ろ?」

「……うん」

「それじゃ。」



そう言って
萩先輩は
教室に消えた。


「はーちゃん
ちょっと変わったな」

「だから
言いたくなかったの」

「…ごめんね?
聞きまくったりして」

「別に琉莉が
謝ることじゃないよ」

「……うん。
んじゃ、私たちも
教室戻ろっか?」

「そだね」














不運な予感。的中?



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