想いが届くまでの3cm



「何だったの〜?呼出し」

「あ〜、告られた」

「ほぉ〜
随分と物好きなんだね、
樹李先輩は」

「何だよ!物好きって?」

「何でもありません〜」



美彩都とそんな
会話をしていたら。
琉莉が……


「で?振ったの?」

「うん、まあ…」

「そっか。
まあ告られるなんて
翔くんは中々ない
経験なんだから
貴重に持っとけばw」

「琉莉まで…俺悲しいぞ…」

「…あ、梅。
次の授業なんだっけ?」

「確か数が…」

「おーい、おいおいおい!」

「おい、連呼しすぎ」

「……だって…」




みんな冷たい。

だけど
何か振った後の時より
今のほうが
元気出てっから不思議だ。








「(樹李先輩、俺なんか
好きになってくれて
ありがとです…)」





誰かを想う気持ちを
その誰かに
ちゃんと伝えたら、
すっきりすっかな……









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