失われた物語 −時の扉− 《後編》【小説】
なんどキスしても
尽きないよ
なんどもなんどでもなんどでも
このキスが
あなたに届くかな
(君に逢えて良かった)
なんどキスしたら届くかな
(私が君を愛したこと)
そうなんどでもぼくは
くりかえす
(それが奇跡そのものなんだ)
この愛を
そうだこの名前のない
おおきなもののなかで
うちのめされてあえぐ
なんどでもくりかえす
それがぼくのいきるすべて
いきていくことそのもの
はげしい鼓動と熱さのなかの
孤独
だからなんどでも出逢う
あなたに
孤独でなければ
こんなに求めない
こんなに
愛さない
だから
届くかな
僕が