失われた物語 −時の扉− 《後編》【小説】



男の笑いが止まらなくなった

哄笑してる

(あはっ!あはははっ!犯せ!その

まま…刺したまま犯せ!もっと太い

お前のモノで貫いてやれ!)

「くうっ!」

吊るされたまま

後ろからまた犯されていく

刺し傷でぺニスが腫れてくる

ドクンドクン…と脈動してきて

「…つうっ!」

部下が腰を振るたびに

性器の裏から飛び出した針の先が

僕の太ももや睾丸に刺さる

刺さったところから血がにじんで

股間がだんだん

血まみれになっていく

「あうっ!」

なぜか僕のモノが

串刺しのまま固くなり始めた

「ああっ…」

異常な圧迫感が針の回りに起きる

(へぇ…立つんだな…こんな時に)

男が目を見張る

「だめっ!やめてええ…針があぁ」

その時固くなりかけた僕の性器が

部下に腰をつかまれて深い突きを

後ろから食らったとたん

勢い良く内股に当たった

その瞬間針が内股に

2本同時にザクッと突き刺さった

深い

外れないくらい深い

針に固定された腿と性器がひきつる

「うあああああっ…痛いぃぃっ!」

(良い…良い眺めだ…たまらないよ

お前良いな…気に入った…生かしと

いてやろう…また遊ぼうよ…痛くて

気持ちいい遊びをしよう…またお前

でイキたい)




ああ…ああ…この人…

鬼…だ

クスリが切れたら

きっと痛みで…死ぬ…

僕の性器

もう使えないかも知れない

尿道から血が滴り始めた

中で針が貫通していた

またこれを繰り返せっていうの?

またあなたにオモチャにされるの?

虫けらやカエルみたいに?

「殺し…て…殺して…よ…もう許し

て…」

男は満面の笑みを浮かべた

(人はそう簡単には死なないよ)





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