ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
二人きりの夜
◇◇◇
週末の居酒屋はガヤガヤと騒がしく。
離れてたらろくに会話もできなさそうだから私達はカウンターに並んで座った。
これぐらいうるさい方が二人っきりだって意識しないですむから落ち着く。
八木原くんはビール、私はカシスオレンジを注文した。
とりあえず乾杯ね、と何に乾杯してるのか分からないままグラスを合わせると八木原くんの携帯が鳴った。
胸ポケットから取り出して画面をチラリとのぞくと面白そうに笑った。
「水嶋さんからだ」
その名前にドキッとする。
水嶋とリアちゃんが今二人っきりなのは確かで。
そしてそれが気にならないと言ったら嘘になる。
だけど八木原くんは電話を取ることなく留守電に切り替えるとまた携帯を仕舞った。
「なんで出ないの?」
これじゃ出て欲しいって言ってるみたいかなと思いながらも気になって訊いてしまった。
週末の居酒屋はガヤガヤと騒がしく。
離れてたらろくに会話もできなさそうだから私達はカウンターに並んで座った。
これぐらいうるさい方が二人っきりだって意識しないですむから落ち着く。
八木原くんはビール、私はカシスオレンジを注文した。
とりあえず乾杯ね、と何に乾杯してるのか分からないままグラスを合わせると八木原くんの携帯が鳴った。
胸ポケットから取り出して画面をチラリとのぞくと面白そうに笑った。
「水嶋さんからだ」
その名前にドキッとする。
水嶋とリアちゃんが今二人っきりなのは確かで。
そしてそれが気にならないと言ったら嘘になる。
だけど八木原くんは電話を取ることなく留守電に切り替えるとまた携帯を仕舞った。
「なんで出ないの?」
これじゃ出て欲しいって言ってるみたいかなと思いながらも気になって訊いてしまった。