ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
「な、なんで!?」

シーツを胸までひっぱりあげて体を隠しながら、大声で叫ぶと水嶋は迷惑そうに顔をしかめて「うるさい」と言った。


「なんで!?」

「……何が?」

「なんで水嶋がベッドにいるの!?」

「だってここ俺の家だから」

「ああ、そう……ってそうじゃなくてっ。なんで私が水嶋のベッドにいるの!?」

「なんでって……。ああ、覚えてないとか?」

「う……」

「女が記憶失くすまで飲むなよ」

「だ、だって……」


軽蔑されたような気がして私の勢いがしぼむ。

私だって自分で自分が信じられないよ。
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