ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
だけど下着を外されそうになるとやっぱり恥ずかしいという気持ちが先立ってきた。

水嶋は私の首筋を唇でなぞりながら背中のホックを外した。


「待って……。電気、消して……っ」


すでに上がり始めた息の合間に小さく叫ぶと、水嶋は動きを止めてくれた。


「電気? 消して欲しいの?」

「……」


当たり前じゃん、という思いを込めてコクコクとうなずくと水嶋は意地悪そうに笑った。


「この間も点けたまましたじゃん」

「う、嘘!?」

「電気なんかどうでもいいから早くしてって言ってたけど」

「……」


嘘だあ。

そうやって言いたかったけど、電気なんかどうでもいいって思ってたのは確かにさっきまでの私で。

酔っていた勢いで冷静な判断がつかなかったのかもと思うと十分に有り得る気がした。
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