ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
……恥ずかしすぎる!


ショックを受けているとふっと部屋の中が薄暗くなった。

てっきりからかわれて意地悪されると思っていただけにアッサリと電気を消してくれたことに拍子抜けする。


体を起こした水嶋はそのまま着ていた服を脱いだ。

ネクタイを緩めて解くとそのままベッドの下へと投げ捨てる。

その仕草がやけに色っぽく感じてクラクラした。


だって自覚しちゃったもん。

好きだって。

そんな相手とこんなことしてるんだもの、ドキドキしない方がおかしい。


「日向からかうのも面白いけど」


上半身を脱いだ水嶋が覆いかぶさってきた。

私の髪を梳くように撫でて耳にかける。


「今はこっちの方が優先」


そう言うと頬に優しくキスをした。

そのまま右から左の頬へ、鼻の頭へ、唇へ。

チュッチュ、と音を立てながらいくつもキスを落とす。
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