ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
「あぁっ……!」


待ちわびていた刺激に身体が仰け反ると、受け止めるように水嶋が背中に手を差し込んだ。

そのまま抱きしめられる。

ひとつになったまま。


私を気遣って動かないでいてくれるんだろうけど、その方がよりリアルに自分の中の彼を感じてしまう。


「水嶋……、も、大丈夫だから。動いて……」


彼の肩に顎を乗せて、顔が見えないようにくっつきながら恥ずかしいお願いをした。

ふっと笑いをこぼした彼の息で髪がふわりと揺れた。


「ハヤタって呼べって言ったろ?」

「あっ。あぁ……、あんっ」


意地悪な声でそう言うと名前を呼ばなかった仕返しとばかりに急に律動が始まった。

私はただリズムに合わせて甘い声を上げることしかできない。


揺れる身体は水嶋がしっかりと支えてくれる。

それに合わせて脳みそもグラグラと揺れる。


熱くて。気持ちよくて。

どうにかなりそうだった。
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