ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
彼女の正体
◇◇◇
飲み会はチェーン店の大衆居酒屋で行われた。
20人以上いる。
その規模の大きさに驚きながらも、高校時代の親友モモを見つけて隣に座った。
「ヒナ~、久しぶりじゃん!」
「うん、元気だった?」
テーブルに座る仲間とひと通りの挨拶を交わす。
ヒナという呼び名が久しぶりでくすぐったい。
ぐるりと繋げられたテーブルを見渡すと水嶋と仲の良かった男子達も来ている。
水嶋の姿はないけれど、もしかしたらこの場に水嶋の彼女本人がいるのかもしれない、そう思うと緊張で喉が渇いた。
大体のメンバーが揃ったところで乾杯が行われ、食事が始まった。
皆の近況報告や噂話で盛り上がる中、私の頭の中は二つのことでいっぱいだった。
私に話を振られたらどう言おう、という悩みと、水嶋の彼女の話題をどう出そうということで。
だけど先に振られたのは当然ながら自分の話題の方だった。
「ヒナ、婚約してるんでしょ!? いつ結婚するの!?」
向かいの席のユミちゃんが大きな声で言うと一斉に周りの視線が集まった。
飲み会はチェーン店の大衆居酒屋で行われた。
20人以上いる。
その規模の大きさに驚きながらも、高校時代の親友モモを見つけて隣に座った。
「ヒナ~、久しぶりじゃん!」
「うん、元気だった?」
テーブルに座る仲間とひと通りの挨拶を交わす。
ヒナという呼び名が久しぶりでくすぐったい。
ぐるりと繋げられたテーブルを見渡すと水嶋と仲の良かった男子達も来ている。
水嶋の姿はないけれど、もしかしたらこの場に水嶋の彼女本人がいるのかもしれない、そう思うと緊張で喉が渇いた。
大体のメンバーが揃ったところで乾杯が行われ、食事が始まった。
皆の近況報告や噂話で盛り上がる中、私の頭の中は二つのことでいっぱいだった。
私に話を振られたらどう言おう、という悩みと、水嶋の彼女の話題をどう出そうということで。
だけど先に振られたのは当然ながら自分の話題の方だった。
「ヒナ、婚約してるんでしょ!? いつ結婚するの!?」
向かいの席のユミちゃんが大きな声で言うと一斉に周りの視線が集まった。