ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
なんだ犬ね。
うん、確かにメメちゃんには会いたいけども。
「寒ぃな」
水嶋が私の手を握って自分のジャケットのポケットに入れた。
恋人同士がするような自然な仕草に心臓が跳ねてトクトクと踊りだす。
吐く息が白い。
街路樹にはもうクリスマス用のライトアップが施されていて、地元の小さな駅前通りだけれど、それなりにロマンチックだ。
見慣れたこの景色を大人になった水嶋と一緒に歩いてるなんて。
照れる。猛烈に。
「日向また飲みすぎたろ。ほっぺた真っ赤」
「……飲みすぎてない。寒いだけ」
本当はそれだけじゃないけど。
聞きたいことはたくさんあったけれど、恋人同士のような雰囲気に酔っていたくて何も言えずにゆっくりと歩いた。
「この土手で子犬だったつくしを拾ったんだよなー」
「えっ、つくしってメメちゃんのこと!? なんでつくし!?」
「いいだろべつに」
私がびっくりして追求すると水嶋は嫌な顔をした。
うん、確かにメメちゃんには会いたいけども。
「寒ぃな」
水嶋が私の手を握って自分のジャケットのポケットに入れた。
恋人同士がするような自然な仕草に心臓が跳ねてトクトクと踊りだす。
吐く息が白い。
街路樹にはもうクリスマス用のライトアップが施されていて、地元の小さな駅前通りだけれど、それなりにロマンチックだ。
見慣れたこの景色を大人になった水嶋と一緒に歩いてるなんて。
照れる。猛烈に。
「日向また飲みすぎたろ。ほっぺた真っ赤」
「……飲みすぎてない。寒いだけ」
本当はそれだけじゃないけど。
聞きたいことはたくさんあったけれど、恋人同士のような雰囲気に酔っていたくて何も言えずにゆっくりと歩いた。
「この土手で子犬だったつくしを拾ったんだよなー」
「えっ、つくしってメメちゃんのこと!? なんでつくし!?」
「いいだろべつに」
私がびっくりして追求すると水嶋は嫌な顔をした。