ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
「なにニヤけてんだよ」

「ニ、ニヤけてない! 水嶋がヤキモチ焼いて可愛いとか思ってないよ!」

「てめぇ」


だって顔が緩んじゃうよ。

それってもしかして私達。

……両想いだって思ってもいいのかなあ。


「水嶋は遊びじゃなかったの?」

「……あのなあ」


ニヤニヤしながら顔をのぞきこむと、心底呆れたようにはーっとため息をつかれた。


「俺ら、とっくに付き合ってんだけど」

「……え?」

「初めて寝た夜に、告ってOKもらってんだけど」

「はいー!?」

「それなのに次の日、携帯解約とかありえなくねえ?」

「……」

「それで奇跡的に再会できたら『はじめまして』だと?」

「……そ、それはその」
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