ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
「……そうだったんだ」


助けてもらったところまでは覚えていないけれど、ウザいと思いながらもナンパ男に流されていたのは事実で。

水嶋の話とぴったり繋がる。


「そのままコーヒーショップでちょっと話したら、いきなり身の上話して泣き出すし」

「うわぁ……」


婚約破棄のこと、水嶋に知られたくないと思って避けまくってたのにとっくに暴露していたとは。

イタすぎる、私。


「自分なんかダメだって泣いたんだよ」

「……」

「そういう日向がすごく意外で、でもそこに惹かれたっていうか……」

「……」

「あのときも言ったんだよ、自分を可愛がってやればって」

「……うん」

「そうしたら日向が可愛がって欲しいって」

「う、嘘!?」


やっぱり私から誘ったのー!?

衝撃の事実に言葉が続かない。
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