ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
その場のノリで騒ぐのが好きだった高校時代から比べて、水嶋はずいぶん大人になったように思う。

とっさに私に合わせてくれるなんて。


私が関わりたくないと思ったことを察したんだろう。

もしかして、携帯の番号を変えたことも知っているのかもしれない。


傷つけた。

嫌われた。


酷いことをしているのは自分なのに、私の心は傷を負っているようにジクジクと痛んだ。


私は水嶋を嫌いなんじゃないよ。


そう言って弁解したくなる。

だけど避けようと思っていたのは事実だし、私には言い訳のしようもないんだ。


水嶋はもう私には話しかけてこなかった。

リアちゃんは熱心に水嶋に話しかけていて、リアちゃんが言っていたイケメンってきっと水嶋のことだったんだなと思った。
< 51 / 226 >

この作品をシェア

pagetop