ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
居酒屋の前で解散して2次会組を見送ると、帰宅組も挨拶をしてそれぞれの帰路に向かった。


なんだか肩に思い荷物でも乗せられたかのようにどっと疲れた。

ああ、早く帰りたい。


明日も仕事なんて信じらんない。


慣れない仕事と人間関係。

さらには水嶋と同じ会社でやってくなんて。


私はどこまでもついていない。

ラッキービーンズなんて全然効果ないじゃない。


タクシーなんて贅沢だから電車で帰ろうと思っていたけれど、やっぱりタクシーにしよう。

なんだか精神的な疲れがハンパないもん。


私は自分にそんな言い訳をして、駅前のタクシー乗り場に並ぶことにした。

タダご飯が食べられても、結局こうして出費してたら意味ないというのに。
< 53 / 226 >

この作品をシェア

pagetop