ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
「じゃあさ。遅れて来ることにしなよ! とりあえず三人で始めてるからさ。んで、ヤギーを迎えに出すわ!」

「……」


ヤギーって。

八木原くんは一応、リアちゃんよりも三つ年上なんですよ。

なんかひどい扱いだなぁ。


「そのままヤギーとメイさんは消えちゃってください! 帰って来なくていいですから!」

「ちょっと、困るよ。リアちゃん」


リアちゃんの勝手な計画に、さすがに私はストップをかけた。


消えちゃってください、なんて軽く言われても。

シャボン玉じゃないんだから、いい大人なんだから、簡単に二人で消えるわけにはいかない。


「えぇ~。なんで!? ヤギっちも結構良くないですか? 気に入らないですか?」

「……そういう問題じゃなくて。第一、八木原くんの意見無視じゃん」


八木原くんだって、年上の私となんかじゃ嫌だって言うよ。

困ったように眉根を寄せても、リアちゃんには通じない。




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