恋するカフ・リンクス


「なあ、なんで…
なんで待ってたん?」


さっきの笑った顔見たらどうしても聞きたくなった。


「さあ、どうしてだろう、
自分でもわからない」

表情を変えず彼は答える。


「自分のことやのに?」

そう聞きながらアタシは彼と同じ、
頼んだココアを飲む。


そして
そっと上目遣いに視線を彼に向ける。

湯気の向こうに彼が見える。

それだけなのに。


温かいなあ。
すごく。





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