恋するカフ・リンクス

アタシは手足や制服が砂埃で汚れても気にせず必死になって探す。


そして
ベンチ近くの側溝のところにあった小さなカフリンクスを見つける。


「…あった…!」


あたりはもう夕闇近く。

西のずっと向こうの空がかすかに明るいくらい。


もう最終下校時間も近い。


カフリンクス拾い上げ埃をそっと人差し指で払いながら見つめる。


あ、
傷がついてる。



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