恋するカフ・リンクス
「おはよ、コウセイ?」
朝、廊下で彼を見つけて駆け寄る。
「…あ?」
アタシに気付いたコウセイは
まだ眠たそうな声。
寝不足なのかな?
「…今度の日曜、空いてへんかな?
一緒に買い物行きたいなーとか思ってんねんけど…」
ドキドキしながら彼に尋ねる。
彼女のはずなのにどうしてこんなにドキドキするのか、
それはときめきのドキドキじゃなくて
断られるかもしれない、
そんなドキドキ。
1年のときの体育祭までコウセイの存在は知らなかった。
でも体育祭のリレーで最下位でバトンを受け取って
アンカーで走った彼に一目惚れ。
2年になっても同じクラスになれなくて
「それなら!」
と、でも彼はアタシのこと知らないだろうし、
不安になりながらもダメ元で告ったら意外とオッケーの返事。
そこからの付き合いだ。