恋するカフ・リンクス

「前にもそんなこと言ってたけど…。
身長なんて関係ない。
問題はその人間の中身。
外見や環境なんてその人間の本当を知るのになんの役にも立たない。
コハルはコハル、
だからそれでいいと思う」


彼の言葉でアタシは。

やっぱりこのひとは本当のアタシを見てくれてるんだって確信した。

あの雨の日に思ったこと。


「ありがとう。
…それから今日のことも。
ありがとう」


そうお礼を言って握手しようとアタシは彼に手を差し出す。

彼はアタシの差し出した手を取ってそっと自分のほうへ引き寄せた。


< 222 / 293 >

この作品をシェア

pagetop