君がいたから
プロローグ
拝啓、強いけど弱いあなたへ
今あなたはどこで何をしていますか?
ふと、あなたと出逢ったころ、一緒に過ごしいた時間を思い出して、手紙を書いています。
出逢ったころの私と今の私。
変わったところがあるのかは、私自身ではわかりません。
あの頃からそんなに時間は経っていないのに、すごく昔のように感じます。
今思い出してみると、いつもあなたを困らせていましたよね。
あの頃、「いつかあなたを支えられる人間になりたい」そう思っていました。
あなたは、強くてかっこいい人でしたが、とても弱いことも知っています。
だけど、支えるどころか、負担にしかなっていませんでしたよね。
本当に子どもだった自分。
もう少し大人になっていたら、早く生まれていたら、あなたを支えられたのかもしれません。
今あなたの隣には、支えてくれている誰かがいるのかな?
私の場所にはならなかった場所に誰かがいるのかな?
もしいるのならば、正直とても悔しいです。
私はどんなに頑張ってもいられなかった場所だから。
けど、今ならおめでとうと言える気がします。
私は今、あの頃から目指していた夢を、今でも追いかけています。
今でも悔しくて泣いたりしているから、昔とあまり変わっていません。
でも少しずつ少しずつ前に進んでいるつもりです。
いつか成長した自分の姿を、あなたに見せれたらなと思っています。
もしまた会えたら、あなたがびっくりするくらい、あなたよりも強くてかっこよくて、素敵な人間になっているように。
私は今日も明日も明後日もその先の未来もずっと頑張ります。
またあなたと笑顔で会えるその日まで。
お元気で。
子どもで大人な私より