君がいたから
好きじゃなくても体はそれなりに感じる。
それに、相手が欲しがってるような声を出すだけで、相手は勝手に興奮してくれる。
でも、そろそろやめようと思ってる。
高校も卒業するし、やりたいことがあるから。
それで、お客さんたちに最後の相手をしていて忙しかったのもある。
「あの、シャワー浴びる前に話があって……。私こういうこともうやめるんです。ごめんなさい。だから、今日で最後なんです」
私は男に言う。
「なんで?彼氏できたとか?」
男が聞いてくる。
「違うんです。高校も卒業するし、受験とかで忙しくなるから」
私はうつむきながら言う。
「そっか。残念だけど、仕方ないな……」
男は私の頭を撫でながら言う。
それから、いつものように求められて、駅まで送ってもらい帰った。