子育てパニック





「杉島斗真君」



「…はい…」





先生が斗真に目線を合わすためしゃがんだが斗真は目線を合わさない






「篠田ゆかりです。今日からよろしくね。」



「…しのだゆかり?」



「そう。ゆかり先生です。」



「ゆかりせんせー…」






ゆかり先生が斗真の手を握ると斗真も軽く握り返していた。




さすがプロ!慣れてますね!






「えっと、斗真君のお母さんとお父さん。斗真君お預かりしますね。」





お母さん、お父さんか。





「はい、よろしくお願いします」






お父さんの響きに喜んでいる大和は無視してっと。






「行ってくるね、斗真。後でお迎え来るからね。」



「……あやの、いっちゃうの…?」






またウルウルする斗真。でもここは心を鬼にしなければ!





「ばいばい、斗真。ほら、行くよ大和!」



「お、おう!じゃな、斗真。」






振り向かず、大和と一緒に保育園を出ると




「あ゙や゙の゙〜〜!!!うわーんっ!!!」




斗真の泣き声が響き渡りました……






初日からゆかり先生ごめんなさい…。







「彩乃!斗真が泣いてるっ!(涙)」





隣で斗真を思い泣く大和。






ため息って幸せ逃げるんだっけと、考えながらもため息が溢れる私。






斗真、頑張って。




斗真の成長の第一歩だから、乗り越えて。







後ろ髪をひかれつつも、大和の手を引っ張り大学までの道を歩いた。







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