子育てパニック
「やっとお迎えの時間だな。」
「うん。斗真、大丈夫かな…」
結局今日1日が時間たつのがすごく遅くて何も手につかなかった
それは大和も同じみたいで、よく教授に注意をうけていた。
そしてやっとお迎えの時間。
もう斗真も泣き止んでるよね?
まさか友達できなくてひとりぼっちなんじゃ!
マイナスのイメージが頭から離れず、足早に保育園に行くとゆかり先生が外で他の園児のお見送りをしていた。
「あ!斗真君のお母さんとお父さん。お疲れ様でした」
「どうも…あの、斗真は?」
「あぁ、斗真君ならあそこですよ。」
ゆかり先生に指を指された方向を見ると
「!」
砂場で友達と遊ぶ斗真がいた。
「斗真、友達できたんだ…」
「ふふ。最初はずっと泣いていて他の園児達も近寄らなかったんですけど…お昼からですよ。斗真君が変わったの。」
「お昼?」
「えぇ。」
お昼時間−
「斗真君?どうしたの?」
お弁当を開けたまま動かなくなった斗真を心配していると…
「ゆかりせんせーみて!」
斗真がお弁当を見せてくれた。
{がんばれ、とうま}
海苔を切ってメッセージになっているお弁当。
斗真は嬉しそうに見せてくれた。
「あやのがつくってくれた!がんばれ、って!」
「よかったね、斗真君。」
「おれ、あやのとのやくそくまもらなきゃ…」
そこにいたのは、泣いていた斗真ではなくなにかを決意した斗真だった。