子育てパニック
「それから斗真君、自分から他の園児達に友達になろーって話しかけて。今では人気者ですよ。」
私のお弁当で…。
私との約束、守ってくれたんだ…。
「よかったな、彩乃」
「うん!」
大和が優しく頭を撫でてくれ、溢れる涙が止まらなかった。
「ふふ。斗真君!お迎えよ!」
「!」
ゆかり先生の声に斗真はこちらに振り返り大きな目をさらに大きくして私を見ている。
「あやの!」
「斗真!」
そうして、いつもの元気な笑顔を見せながら私に向かって走って来る斗真。
「あやの!」
「斗真、おかえり!」
強く抱きついて来た斗真を、負けないくらいの力で抱きしめる。
「あやの、おれ!ともだちたくさんできた!あやのちゃんとまってたぞ!」
「うん!偉かったね斗真。ありがとう!」
「おれ、すごいか?」
「すごいよ!斗真ー。だいすきー!」
「おれ、おれもあやのだいすき!」
斗真、よく頑張ったね。
ありがとうね。
「俺もいるのに二人とも無視だー(涙)」