美女か野獣か
Beastって何ですか?
気付くと私は、さっきの真っ黒なメルセデスに乗っていた。
隣りには、高良が座って居る。
その他には、助手席に1人…
運転席には、スーツを来た大人っぽい人が座っていた…
高良は、目をつむったまま動かず、もしかしたら寝ているのかもしれない…
私は、かなり居心地が悪くムダにキョロキョロしていた。
そんな私に助手席に乗った人が話しかけてきた。
「ごめんね?巻き込んじゃってケガとかないかな?」
助手席から顔を出した男は、意外にも若そうで驚いた。
「いえ。私は、大丈夫です。それより高良さんの方がケガしてるみたいですけど…」
「たから…?あぁ…凛斗(リント)の事かぁ~仲間内じゃぁ凛斗の事、名字で呼ぶ奴居ないから一瞬誰か分かんなかった」
助手席の彼は、そう言って笑った。