美女か野獣か
可憐は、なんでも関東最大のやくざ、黒龍会の7代目組長を父の持つらしく学園の生徒からは、いろんな意味で一目置かれた存在…
でも当の本人は、全然気にしていないらしい。
私は、そんな可憐が少し羨ましかった。
可憐は、私が円城寺グループの娘だと知った時もそんな事気にする風でもなく「清葉は、清葉じゃん」と言ってくれた。
私も可憐のように思えたらどんなに楽だろう…
「ねぇ~聞いてよぉ清葉ぁ~」
2限目が終わり一息ついていると可憐がだるそうに言った。
「可憐どうしたの?」
「いや、ウチの馬鹿オヤジが今週末お見合い入れちゃって…
本当に勘弁して欲しいよ…」
可憐は、そう言って机に突っ伏した。
「お見合いかぁ~可憐は、まだいいよ。お見合いなんだから。私なんか昨日両親に婚約者が決まったって言われたんだよ?」
私がのほほんと言うと可憐がバッと顔を上げた。