無人島殺人事件
この不況下、求職者に交通費を支給してくれる会社などひとつもない。
数十社断られてきたオットーは、もう、そんなにしょっ中ボンジュール職業紹介センターに行きたくなかった。
しかし、時間はある。
何をして時間をつぶそうか、オットーは考えた。
そうだ、小説やエッセイの公募に投稿してみよう。
それなら時間をつぶせる。
費用だって、百ジャポショップで買えば、原稿用紙とボールペンで二百ジャポである。
郵送費も高くて三百五十ジャポである。
文学賞をとれる自信などない。
しかし、五百五十ジャポ損するだけだ。