無人島殺人事件
最初は気合いを入れて書き写していたが、十枚ほど書いて飽きてしまった。
「なんか疲れたな」
オットーは一人、呟いた。
まだ締め切りは先だ。
それに、なにもその文学賞に必ず送らなければいけない訳ではない。
もし締め切りを過ぎてしまったら別の文学賞に送ればいい。
そう考えてオットーは別のことをすることにした。
オットーは大学時代の友人にメールを送ることにした。
友人の名前はカミキ。
カミキは女性で、もう結婚している。