手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
【K】心の負担となる女
―――…
物心が付く前から、俺には妹が居た。
“めぐちゃん”と呼ぶと、ニコッと笑う、可愛い自慢の妹。
女として、意識し始めたのは、メグが中学の卒業する時。
卒業式が終わる時間に、“制服のまま、迎えに来て”と言われたんだ。
特に断る理由もなくて、俺は早退して、メグを迎えに行った。
「遅いんですけどっ」
「……メグ?…はっ!?;;」
「驚いた?(笑)」
俺の前に現れたメグは、最初で最後であろうコスプレをしていた。
…さすが、遥さんの子。
顔は美形だ。
豊さんの遺伝子も頑張ったのか。