手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
完全に熟睡するメグは、タオルで頭を拭いても起きない。

…仕方ねぇか。

服を脱がせ、紙袋から着替えを出す。



「おい…」



しかし、頭を抱えた。

下着まで入ってる。

相手は一夜限りの女じゃねぇぞ。

なのに何で。

覚悟が決まらない。

けど、風邪を引かれても困る。

俺はメグの上半身を起こして、ブラホックに手を掛けた。

今でも起きて欲しい。

かといって、状況説明が面倒。

ホックが外れると、紐が肩から滑り落ち、胸が露になる。



「……」



思わず息を飲んだ。

あまりに綺麗で、言葉もない。
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