手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
安全日……雑誌か何かで見た言葉で、私は意味なんて知らない。

海都の温もりが、欲しかっただけだよ。

海都は賢いから、避妊は当然してる。

他の人と同じが嫌だった。

私も、ませガキだよね。

嫌な女だよね。



「海都?」



「何だよ」



「私とヤった事、誰にも言っちゃダメだよ」



「……」



「私を嫌うのは、アリだけどね」



海都が私の顔を見た気がした。

けど私は、海都から顔を背けた。

また、涙が出そうになってしまったから。

死にたい位、海都への罪悪感を覚えたから。
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