手を繋ごう―瞳を開いて私を見て―【完】
【M】忘れられない想い
海都の“彼女”というポジションを失って1週間が過ぎた。
変わった事は、海都に会わなくなったってだけ。
海さんと買い物に行ったり。
空さんに、歯医者まで送って貰ったりはしていて、高梨家を避ける事はしてない。
2階に上がってはないけど。
「なぁ、今日はどこ行く?」
そう言えば、もう一つ変わった出来事もあった。
「んー…、仁志ーヒトシーに任せる」
海都の友達であった片瀬ーカタセー仁志と、遊ぶ仲になった。
元々は、連絡先を知る程度だった。
関係が変わったのは、海さんが帰っても泣いてた私の元に、“海都と居たりする?”と、連絡が来た。